目指せナンバー1 一点集中主義
個性を出すための具体的な方法として、1点NO.1主義をご紹介します。
1点とはご自分が、どの世代やどんな暮らしをしている人に一番アピールしたいかを決めることを指します。わからなかったらご自身が教えやすい世代、一緒にいたいタイプに決めるとスムーズです。
NO.1とはご自身の作品・アレンジで何が得意なのか、一番ステキに作れるスタイル、作りたい作品を前面に出して、これが私の得意! 誰にも負けないことを前面に出して伝えるのです。このスタイルにしぼっていくと、強烈な個性が自ずと生まれます。先に挙げた「好きな人にはたまらない教室」への道につながります。
ヒット作品の条件がある
そして誰もやっていないヒット作品があれば、強烈な個性になります。 ヒット作品の条件とは、手軽、応用がきく、まだ誰もやっていない。この3つがそろうとたちまちヒットハンドメイド作品になります。
手軽とは「私もできそう! やってみようかな」と誰でも始められること。応用とは「習得した人たちが、難度の高いものにも取り組めるのびしろ」があること。まだ誰もやっていないとは「その道の第一人者」となれること。未開拓のエリアには、作品が広まる余地が存分にあります。これらがそろうと大ヒットします。
自分の当たり前を捨ててみる
といってもどうすれば? ではどんな物を作れば? と頭の痛いところですが、ひとつだけいえるのは、既存の概念をいったん捨ててみることです。
布草履(ぬのぞうり)は、まさかいらない布で草履を編むとは誰も考えなかったでしょう。また指編みは幼稚園児から作れる楽しい編み物であるにもかかわらず、ビックサイズのものまで挑戦できます。
知り合いのつまみ細工作家の土田先生は、通常はかんざしに使うつまみ細工をアクセサリーにならないかと考えました。とてもキレイなのに七五三などの行事のときだけで、しまっておくのはもったいないと思ったからです。アクセサリーにしたところ美しい色使いも素敵で大ヒット! 本も出版され、NHKにもご出演なさいました。
みなさんご存じのフラワーアーティストのニコライ・バーグマン氏。彼の定番となった黒のボックスフラワーアレンジも、もともとはオーダーの花を効率良く運べないか? ということから考案したそうですが、箱入りは花束を持って歩くことをためらってしまう男性にもヒット! あける瞬間のワクワク感もあり、ありそうでなかった花BOXはニーズを得て今も人気です。
アトリエレモンリーフの人気作品のリーフインテリアも、残った美しい葉を捨てないで、再利用できないかと考えたのがきっかけでした。作ってみると、緑に心と目が休まり、観葉植物のように飽きのこないインテリアに変身。お陰様で今も作りたい人が絶えません。当時読売新聞の全国版でもカラーで紹介されました。
日常のあったらいいなをみつけよう
日常にあるさりげない不用品やあったらいいな から発想してみましょう! それをなんとかする最初の人間になる。まずは作ってみる、試してみる。
ハンドメイドの先生なら、いくらでも楽しくトライできると思います。
オリジナルの良いものができたら、生徒さんの反響や販売実績で感触を見つつ、どんどん人脈、ネットや業界に向けてもPRしましょう! ヒット条件がそろったステキなハンドメイドも、伝えてこそ現実のヒットにつながります。届けたい気持ちを行動に移しましょう。