エッセイ

「料理のように気軽に花を楽しんで」

こんにちは
私は普段から、お花とお料理はとても良く似ていると思っています。
どちらも素材が肝心。どんな素材をあつめて、どんな風にアレンジするのかがその先生の腕のみせどころ!しかも同じ素材を使ってもアレンジする方によって全然違うものができます。そしてどちらも作りたてが一番!長持ちするといわれる花の素材も、やはり湿気やほこりにさらされ、紫外線によって花の美しさはどうしても衰えてしまいます。作りたてが一番綺麗で、真新しくて嬉しいものですね

そういう花たちですから、私はみなさんに、あまり構えずに、普段の料理を楽しむようにお花を楽しんでほしいなと思っています。有名なシェフも味の芸術と賛美され 花もまた、フラワーのアートとして高く評価されても、何百年も後世に長く残り、丁重に愛される宝石や絵画のように博物館に殿堂入りすることはできません。また世代をこえて、愛し続けられる音楽や映画とも違います。

消えても、絶えず新しいものが生まれ 花はさりげなく私たちの普段の暮らしのなかにあります。時にはスペシャルに、時にはデイリーに、いつも皆さんの生活によりそっています。

現在クラフト的に楽しめるフラワーアイテムとしてドライ、プリザーブド、アーティフィシャルがあげられます。フランス料理にイタリアン、中華もいいけど和食も好き!幅広くお料理を楽しむようにお花の世界も、すこし欲張りになってみましょう。プリザーブド専門、ドライ専門といった、素材を限定した教室もありますが、せっかくの良い素材との出合いを逃し、非常にもったいないと思います。いろいろ花のアイテム、素材を知ると、今度はミックスしてアレンジする楽しさも加わってきます


では、そういったアレンジの素材となる新鮮な情報はどこで仕入れるのか?

ちょっと話がそれますが・・お許しを。

ちなみに、私はなになにフラワー協会や財団という傘下には属しておりません。属する必要を感じないままここまで来てしまったというのが本音です。団体経由での花材購入を義務付けられることは窮屈でしたし、看板をつかうことで、更新料や、マージンといったものもがレッスンに付加されるくらいなら、その分、みなさんに豊富な花材をご用意したいとおもいました。そのほうが私もずっと楽しかったからです。

しかし、この状況はとても自由ではありますが,講師としては、自分が動かなければなにも情報がはいってきません。そんな私の強い味方は10年来の花材専門卸店の店長、スタッフ、メーカーの営業マン、産地直の業者さんです。彼らこそ、真の情報通集団。そんな彼らのバックアップのもと、デザインを考え、納得のいく素材選びをしています。。また講師の立場になっても学び続ける姿勢は大切で、フラワー業界の様々な先生方との交流もかかせません。

アトリエレモンリーフにいらっしゃる生徒さんには、「こんな素材もあったのですね〜!」「こんな組み合わせありなんだ〜!」いった、ちょっとしたサプライズも是非、是非、お持ち帰りいただきたいのです。最新の素材や、トレンドをふまえたあたらしい技法などのご提案も心がけています

またアトリエレモンリーフでは、パターン優先の斜め35度にさして、テーブルとラインが水平になるようにという花の指導はしていません。基本をお伝えし、お手本もありますが 同じでなくてもいいのです。作る方の個性あっての花の楽しさ、面白さです。おもてなしのちょっと贅沢アレンジも、心癒されるシンプルアレンジも、可愛いくスイートなアレンジも、ご自身が作ることでそのテイストを楽しんでほしいと思います。

すみません、お料理のお話にもどりますね!

このように、器ばかりのアレンジではなく、壁掛けスタイル、自立するタイプ、、あるいは個性的なベースをつかって、型にとらわれないアレンジをみんなで楽しんでいきたいとおもっておいります。いわばアトリエレモンリーフは創作料理の分野でしょうか。

「また美味しい料理がたべたくて来ました!」といって、ドアをあける馴染みのレストランがあるように、私の教室も、いつでもお花に触れたくなったときには来ていただき、身近なところで、皆さんに愛され、長く続けていけたらいいなと心から思っています。アレンジすることで、自分を表現できると誰の心にも、心地よい風が通りぬけます。できあがって嬉しそうにご自身の作品をみつめている生徒さんの様子は、私にとっていちばん嬉しい光景です!

HPに訪れてくださったあなたにお会いできます日を心から楽しみにしています。
一緒にあたらしいメニューにトライしましょう!

                              影山さちこ


    

このエッセイは今月のWOMANに掲載されたものです