よく「人気の先生になるには」とか「世界で一番愛される~」というサロン運営を説く本を見かけますが、私は少し心配になります。もしご自身のお子さんが通う学校の先生が、子どもに好かれることに専念していたら、なんだか違和感を感じませんか? 自宅教室の生徒さんも同じ気持ちです。
人気の先生が共通していること
先生は与えるもののみに集中です。どう思われるか、そこに気持ちが移っている時点で、先生としての役割は果たせません。人に愛される見返りを求めるのはNGです。人気といわれる先生は、生徒さんをとても大切にしますが、
いちいちその生徒さんが自分を好きでいるか?、愛してくれているか?そんなことにこだわっていません。どう思われていようと、ベストなものを提供することに集中しています。
そう、人気教室の先生に共通している点は、自分が与えられるものに集中していることですなんですね。相手から得るものがあってもなくても、生徒さんのために、非常に時間と労力を惜しみなく費やしていることです。おそらく世界中を通じて、良い先生の条件ではないでしょうか。自分を突き動かす原動力となるのは、人から愛されることや人気がほしいということではなく、生徒さんをはじめ、自分を支えてくれる人への愛情と自身の作品への情熱ですね。
自分の作品を伝えられるなら、PR写真の編集に納得がいくまで何時間も費やすこともあるでしょう。生徒さんと出会うためなら、体験レッスンや出張、通信講座など、手間も奔走もいとわないでしょう。「出会いたい! 伝えたい!」そんな思いで走り続ける先生と作品に、いつしか賛同し集ってくださる生徒さんが増えていきます。これはもう先生にとって最高の励みになり、元気のもと。心から大切な存在になります。
先生のガンバリは作品と相手を愛する気持ち、与えたい気持ちから生まれる
先生ががんばれるのは、愛される教室や愛される先生をめざしているからではなく、主語は自分。自分が愛する(愛したい)作品、教室、生徒さんをたくさん心に持っているからなのですね。人気をほしがっているのではなく、与えたがっているのです。すべてのエネルギーを投入すべきはどうすれば与えられるか?に尽きます。
そこに取り組むことに、生きがいを感じている颯爽とした先生の姿勢があり、作品にそそがれるプロ意識を感じる。明るくすがすがしい教室の空気は生徒さんも魅了されます。ぜひそんな教室をめざしていきましょう!