自宅教室と一口にいっても、どうやってはじめたらいいのでしょう？ 世の中には小さいお子さんを、傍らにおきながらのママさん先生の教室もあれば、徹底したプロ志向で、職人肌の先生の教室もあります。そのモチベーションは人それぞれでしょう。でも共通するのは、どんな教室にも試行錯誤のはじめの一歩があることです。言い換えれば先生にとってのお試し期間です。先生としてのウォーミングアップといってもいいかもしれません。
友達をさそって練習開始！
そんな時お薦めなのが、ティータイムを一緒に過ごしながら、知り合いや友達に協力してもらうことです。
「教室を開きたいのだけど、意見を聞かせて」とか、「うちでお茶しながら作らない？ レッスンしてみない？」と気軽に声をかけてみましょう。この時大事なのは「ウチに来てね！」ではなく、「作ってみない？」と声をかけましょう。「作る」の主語は相手になり、具体的にイメージしてもらえるからです。
季節の行事が声をかけやすい
ハンドメイドは、母の日やハロウィーン、クリスマスのシーズンなら自然に誘えます。行事は季節のアイテムを作るのにぴったりです。
相手が友達なら、こちらも気楽ですし、聞いてみると、いろいろ意見も言ってくれるはずです。料金も材料費程度で十分ですし、手土産にお茶菓子をいただいたなら、思い切って無料にしても良いのではないでしょうか。
ただ身近に頼んで来てくれるような知り合いも友達もいない……声をかけづらい、という方は、これから自宅教室を開くにあたって、人との接点が重要なだけに、むしろ精神的に苦痛になってしまわないか心配です。
練習でわかる先生としての向き不向き
自宅教室の先生は、教えることはもちろん、運営も宣伝も全部自分でしなければなりません。その全てが人とのお付き合いや先方へのアプローチの上に成り立っているため、人のネットワークに飛び込んでいくことが苦にならない、頼み頼まれ上手な素養も必要といえます。人づきあいが苦手な方は自宅教室が本当に自分に向いているかどうか、始める前にもう一度考えてみましょう。
ともだちは最高の宣伝マン
さて、お試しティータイムは、意見をもらって非常に勉強になるだけではありません。実はとても嬉しいことがあります。それはプレ・デビューすることで、自分の身の回りの方に自分自身が何ができるかを知ってもらえるチャンスになり、それを知った友達は黙っていても動く宣伝マンとして働いてくれることです。
話の種に、「この間、あの人の家にお邪魔してね……」と伝えてくれたり、「そういう人を捜しているなら知ってるわ！」と紹介してくれたり。
クチコミの威力はバカにできません。もちろんクチコミのみで生徒募集していては限界がありますが、教室を開く前段階としてなら絶好のプロモーションです。使わない手はありません♪
あるいは地域のイベントやお子さんの学校のバザーで手づくりアレンジの提供を申し出て、多くの人に注目してもらうのも、腕前を知ってもらうのに効果的ですね。 とにかく知らせることが肝心です。
まずは存在を知らせることが先決
あなたの２軒隣に京料理の達人がいても、帰国したてのフランス語の先生がいても、知らなければあなたにとってはその人がいないのと同じです。どんな才能も技術も人に知ってもらわなければ、生徒さんは来てくれません。ぜひ「私はこれが得意な人間です。これができます！」と、どんどん腕前を披露して、知らせる機会を作りましょう。自宅教室はまず地元で実績をつくり、そこからＳＮＳを使って作品や活動を拡散するとスムーズです。いきなり広範囲ではなく、自分の生活範囲、近隣に自分を知ってもらうことが第一歩です。
